家の引き出しや収納箱に、使わなくなったガラケー、古いスマートフォン、モバイルバッテリーは眠っていませんか。
先日、わが家でもガラケー時代の電池パックが出てきました。見ると、ケースがパンパンになるほど膨らんでいます。怖くなって調べ、回収までの一時的な隔離として金属製の缶へ移し、できるだけ早く処分先を探しました。
そこで知ったのが、不要な携帯電話や電池パックを携帯キャリアの店舗で無料回収していること。わが家では、すぐにドコモショップへ持ち込みました。処分先が分からず家に置き続けるより、相談できる窓口が身近にあると知れたことが何より役立ちました。
結論からいうと、膨らんだ電池は使わない、充電しない、押さない。そして、自治体・メーカー・携帯ショップなど受け入れ可能な窓口へ早めに相談することが大切です。
発熱、異臭、液漏れ、煙、火花がある場合は、自分で運ぼうとしないでください。周囲へ知らせて離れ、安全を確保して119番通報します。この記事は平常時の点検と処分先探しを扱うもので、緊急時の消防判断に代わるものではありません。
なぜ今、家の充電池を点検したいのか
リチウムイオン電池は、モバイルバッテリーだけでなく、スマートフォン、ワイヤレスイヤホン、携帯扇風機、ノートパソコン、コードレス掃除機、電動工具など、身近な製品に広く使われています。
NITE(製品評価技術基盤機構)によると、2021年から2025年までの5年間に通知されたリチウムイオン電池搭載製品の事故は2,140件。製品別ではモバイルバッテリーの事故が最も多く、事故件数は気温の上昇とともに増えて8月にピークを迎える傾向があります。
古い電池は、しまった本人が忘れていることもあります。だからこそ、買い足す前に一度、家にある充電池を棚卸しする価値があります。
こんな状態なら、使用と充電を中止する
- 電池や本体が膨らんでいる
- ケースや背面カバーが浮いている
- 以前より異常に熱くなる
- 焦げたようなにおい、刺激臭がする
- 液漏れ、変色、亀裂、へこみがある
- 落下や圧迫など強い衝撃を受けた
- 充電できない、または充電の挙動がおかしい
膨張した電池を元に戻そうとして押したり、穴を開けたり、曲げたりするのは危険です。内蔵電池を自分で無理に取り外すことも避けます。ドコモも、膨張した電池は強い衝撃や圧迫によって発煙、発火、破裂に至る場合があると注意を呼びかけています。
参考:NTTドコモ「リチウムイオン電池の適切な処理方法について」
回収までの一時対応で考えたいこと
わが家では調べた情報をもとに金属製の缶へ一時的に移しました。ただし、缶に入れること自体が処分になるわけでも、絶対に安全になるわけでもありません。状態や製品によって適切な対応が異なるため、あくまで回収窓口へ相談するまでの一時対応と考えました。
触れても熱くなく、煙や異臭もない状態で移動させる必要があるなら、次の点を意識します。
- 充電や使用をしない
- 強くつかむ、押す、落とすなどの力を加えない
- 直射日光、高温になる車内、暖房器具の近くを避ける
- 紙、布、カーテンなど燃えやすい物から離す
- 取り外し式電池は、端子同士や金属が触れないようにする
- 子どもやペットが触れない場所に置く
- 長期間保管せず、受け入れ先へ早めに連絡する
すでに熱い、音がする、煙や刺激臭が出ているものは、容器へ移そうとせず離れてください。消防庁は、急に激しく燃え出した場合は身の安全を最優先にし、119番通報するよう案内しています。
ガラケーやスマホの電池は、携帯ショップで無料回収してもらえる
今回いちばん役に立ったのが、この情報でした。
ドコモでは、使用していないスマートフォン、タブレット、ガラケー、電池パック、ACアダプタなどを、全国のドコモショップ/d gardenで無料回収しています。回収手続きのための書類も不要と案内されています。
参考:ドコモ ケータイリサイクルに関するよくあるお問い合わせ
ただし、膨張・破損した電池の状態によっては店舗での扱いを確認した方が安全です。いきなり持ち運ぶ前に、最寄りの店舗へ「古い携帯の電池パックが膨張している」と伝え、受け入れ方法を確認すると安心です。他のキャリアや自治体、メーカーにも回収制度がありますが、対象品や条件は窓口ごとに確認してください。
持ち込む前のチェック
- 発熱・異臭・煙がないか、触らず目視で確認する
- 店舗へ電話し、膨張した電池を受け入れ可能か確認する
- 店舗から案内された持ち運び方法に従う
- 携帯本体ごと出す場合は、可能かつ安全ならデータを確認する
- 一度回収された端末は返却されない前提で持ち込む
見落としやすい充電池を、家中で10分チェック
モバイルバッテリーだけ見て終わりにすると、古い機器を見落とします。「コードを外しても動く」「繰り返し充電できる」小型製品を中心に確認しましょう。
スマホ・パソコン周辺
- ガラケー、古いスマートフォン、タブレット
- モバイルバッテリー、充電式Wi-Fiルーター
- ノートパソコン、電子書籍リーダー
- ワイヤレスイヤホンと充電ケース、Bluetoothヘッドホン
- スマートウォッチ、活動量計、充電式の紛失防止タグ
- Bluetoothキーボード、マウス、タッチペン
ゲーム・カメラ・趣味用品
- 携帯ゲーム機、携帯型レトロゲーム機、ゲームコントローラー
- デジタルカメラ、ビデオカメラ、アクションカメラと予備電池
- ドローン、ラジコン、充電式玩具
- Bluetoothスピーカー、携帯音楽プレーヤー
- 充電式ライト、ヘッドライト、ランタン
身の回り・季節用品
- 加熱式たばこ、電子たばこと予備バッテリー
- 携帯扇風機、充電式カイロ、電熱ベスト
- 電動シェーバー、バリカン、電動歯ブラシ、美容機器
- ハンディマッサージ機、充電式湯たんぽ
- 自転車用ライト、ドライブレコーダー、ジャンプスターター
掃除・DIY・大型製品
- コードレス掃除機と交換用・互換バッテリー
- 電動ドライバー、電動工具、園芸用品のバッテリー
- ロボット掃除機、電動アシスト自転車、ポータブル電源
探す場所のヒント:充電ケーブルの箱、旅行・防災用品、昔の携帯を入れた引き出し、おもちゃ箱、カメラバッグ、工具箱、車内や物置も確認します。
すべての製品がリチウムイオン電池とは限りません。確認のために分解せず、本体表示、説明書、メーカーの製品ページで電池の種類を調べます。ボタン電池や乾電池などは回収方法が異なるため、自治体の分別ルールに従ってください。
今回のような古い電池は、目につく場所にあるとは限りません。次の場所を10分だけ確認してみましょう。
- 昔の携帯電話を入れた引き出しや箱
- 旅行用品と一緒にしまったモバイルバッテリー
- 使わなくなった携帯扇風機やゲーム機
- 古いワイヤレスイヤホン
- 買い替え前のノートパソコンやタブレット
- コードレス掃除機や電動工具の予備電池
見つけたら、製品名、型番、外観の異常、リコール対象かどうかを確認します。経済産業省は、PSEマークの確認に加え、使用中の製品がリコール対象でないか定期的に調べるよう案内しています。
参考:経済産業省「リチウムイオン蓄電池搭載製品の事故に気をつけましょう!」/リチウム電池使用製品のリコール情報
モバイルバッテリーを買い替えるときの基準
古い製品を処分したあと、必要なら買い替えます。「大容量なのに極端に安い」ことだけで決めず、次の項目を確認します。
- PSEマーク:国内販売で必要となる安全基準への適合表示を確認する
- 事業者情報:メーカー、輸入事業者、問い合わせ窓口が明確か
- 安全機能:過充電、過放電、過電流、短絡、温度上昇への保護機能が明記されているか
- 保証と回収:不具合時の連絡先、保証、回収やリサイクル方針を確認できるか
- 必要十分な容量:普段の用途に対して過剰に大きく重い製品を選ばない
- 購入経路:販売者の追跡が難しい出品より、メーカー公式や正規販売店を優先する
- リコール確認:購入時だけでなく、使用中もメーカーと公的機関の情報を確認する
PSEマークは重要な確認材料ですが、「付いていれば事故が絶対に起きない」という保証ではありません。実際に著名メーカー製品でもリコールは起こり得ます。製品名や型番を控え、異常時に問い合わせられるものを選ぶ方が実用的です。
新しい選択肢として、電池内部の液体含有量を抑え、発火リスクの低減をうたう準固体タイプも登場しています。たとえばドコモは2026年7月に「準固体モバイルバッテリー 01M」の提供を開始しました。ただし、準固体という名称だけで無事故が保証されるわけではありません。仕様、保護機能、保証、回収体制まで含めて比較しましょう。
参考:NTTドコモ「安全性向上 準固体モバイルバッテリーの提供開始」
今日やることは、買うことより先に点検すること
膨張したガラケーの電池を見つけたときは、正直かなり怖くなりました。でも、無料で相談・回収してもらえる窓口があると分かれば、取るべき行動は整理できます。
- 家に眠る古い充電池を探す
- 膨張、発熱、異臭、破損がないか目視する
- 異常品は使わず、充電せず、無理に触らない
- 携帯ショップ、自治体、メーカーへ受け入れ方法を相談する
- 必要なものだけ、安全情報を確認して買い替える
新しいモバイルバッテリーを探す前に、まず引き出しを一つだけ確認する。それだけでも、家の安全を少し良くする行動になります。
※本記事は2026年8月時点の公的機関・事業者の公開情報をもとに作成しています。回収条件や受付方法は変更される場合があります。製品に異常がある場合は、実物の状態を優先して消防、メーカー、販売店、自治体へ相談してください。


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